コンビニ:06.札と銭 by harumi
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店員があなたの選んだ品物のバーコードをすべて読みとり、会計は全部で2908円だったとする。あなたの財布には数枚のお札と、小銭は一円硬貨だけが数十枚。多分あなたはこれ幸いと、1000円札3枚(もしくは5000・10000円札一枚)と1円硬貨を8枚取りだし、ちょうど100円の釣り銭をもらおうとするだろう。 さて、そのお金を、あなたならどうやって店員に渡すだろうか? 一般的には手渡しである。これがもっとも多い。 だが品物の数が多く、店員が袋詰めに手間取っているときなどは、客はしばしばレジのテーブルの空いているスペースにお金を置く。この場合、店員は注意してお金を取らねばならない。なぜなら、たいていの客はお札の上に硬貨を乗せるからだ。 (脱線するが、客にはいつくかの共通する行動がある。それはほとんどの場合、コンビニのレイアウトを設計した人間・組織の意図によるものだが、中には客がなぜそのような行動をとるのか理解できないようなものもある。この”札と銭”も、”不明に一致する客の習性”の一つである。一時期、私はなぜ客がお札の上に小銭を載せるのかを真剣になって考えたことがある) お札がピン札(まだあまり使用していないまっさらなお札)ならば、硬貨が乗っていることは一目瞭然である。だがたいていは二つに折り畳まれたものの上に硬貨を置いているために、傍目にはお札だけが置いてあるようにも見える。折れ曲がったお札の陰に硬貨が隠れてしまうからだ。しかも上の写真のように、店員からは銭が見えないようになる場合が多い。 袋詰めを終えて、勢い良くお札をつかんで引っ張ると、その上に乗っていた数枚の硬貨はあらぬ方向へと飛び散ることとなる。一円硬貨のような軽いお金ならば、その飛び散り方も半端ではない。お金はテーブルの上にはとどまらず、客の方に落ちるなどという悲惨なことにもなりかねない。それだけならまだ良いが、レジの下に転がり込んで手の届かないところに潜ってしまったら目も当てられない。 もちろん、店員はこの事態を避けるために、お札の上に硬貨が乗っている可能性を十分に考慮すべきである。だがなにがしかの理由で焦っているときなど、配慮が足りないこともある。特にレジに行列が出来ているときにそんなことになれば、待たされている客に迷惑が及ぶことにもなる。落ちたお金を拾う店員に、客の視線は冷たい。 困ったことに、客はどうやら親切心からお札の上に硬貨を載せるようだ。だがお金を引き寄せるのに店員は気を使わなければならず、ありがたいこととは私にはどうしても思えない。そこがこの問題の難しさなのである。 親切でやっている方から見ると、ではどうしろと言うのだ、と思うだろう。答は簡単、お札と硬貨を分けてテーブルに置けばいいのである。 私はお金を手渡しでもらっても、硬貨だけはテーブルの上に広げるようにしている。そして客からもよく分かるように枚数を数えるのだ。いや、決して嫌がらせなどではなく、この行動には理由がある。 第一に、客の目の前で数えているのだから、もし硬貨が足りない場合には客はすぐに不足分のお金を取り出してくれる。手に持っていたのでは硬貨が足りない場合、結局は客に確認をとらなければならないし、その場合は何がいくら足りないのかを客によく分かるように説明しなければならない。テーブルに置けばそのような余分な手間も省けて客の対応も早い。 第二に、硬貨が見分けやすい。50円硬貨と100円硬貨が混在する支払いも手に持って確認するだけではわかりにくいが、テーブルに広げればその違いは一目瞭然である。客の中には数枚の100円硬貨の中に50円硬貨を挟んで渡してくる人もいる(勿論、確信犯的行動であるかどうかは私には判断のしようがない)。 第三に、(これが実は一番重要なのかもしれないが)銭を紛失しにくい。大量の銭を手に持って数えると、下に落とすかもしれない。また、銭が足りない場合など、ひょっとすると店員が銭の一部を隠しているのではないかと疑う客がいないとも限らない。お金の受け渡しは、特に慎重を期さねばならないのだ。突拍子もないことを言う客には、今まで散々お目にかかっている。 もらったお金をすぐにテーブルに置き、客にも見えるように声を出して枚数・金額を確認する。これ以上に公正な方法が他にあるだろうか? だから、心当たりの人には私からお願いである。会計でお金を渡す場合、お札と小銭は分けて渡しませんか?余計なお世話だと思われるかもしれないが、私と同じように思っているコンビニの店員は少なくないと思う。その人達のためにも、少しだけ、協力してくれないでしょうか? 多分、少しだけ、善いことをした気分が味わえると思うのですが・・・ |